レースレポート
「VTR250 カップ 優勝までの道のり」


VTR参戦記 それまでにもMS-2クラスで鈴鹿のルーツ・ザ・レースなどに参戦していたが、
また何か面白いクラスがないかと探していた。いつものようにLET'S RIDEをぺらぺらと読んでいると、
VTR250のレーサーを発見。記事を読んでみると、VTのワンメイクレースがあるというではないか!!
「これだ!」と思い、参戦を決意。
まずはマシン探しから。自分がバイク屋という条件をフルに活用し、各方面に当たってみる。
たまたま取引業者さんのところで格安のスパーダを発見、即購入。
マシンの製作に取りかかる。車両は現状で『超』長期放置車。ノーマルクラスだから、
製作は簡単と高をくくっていたが、やる事が多く以外と大変。
レーサー製作と言うよりは、修理整備がメイン。キャブレターOH、バッテリー交換、
フロントフォークOH、タイヤ交換etc…。一通り動くようにするのに一苦労だ
(これから始めようと思われる方は、
安いものにあまり飛びつかず、程度の良いベース車両の方が良いかも…)。
特にタンクの交換が痛かった…。
その後にシングルシートの製作や、マフラー交換、ワンオフバックステップ製作などに入る。
余裕を持って完成させる予定が、出来上がったのは結局レース3日前。
シェイクダウンはレース前日の練習走行というありさま。トホホ…。

一抹の不安を感じつつ、バタバタで準備を済ませ、一路、岡山のTIサーキットへ。
7月13日午前、サーキット入り。慌しく選手受付と車検を済ませ、午後の練習走行へ。
マシンの仕上りもまずまずで、タイムもぼちぼち出ている`感じ`(初めての参戦で、
基準タイムが今一つ分からない)。
とりあえずコケないよう、壊さないよう走って明日に備えた。

7月14日、眠たい目をこすり午前5時起床。我らのクラスは、なんとAm.7:30から予選だ。はやっ…!
午前6:00に事務局よりトランスポンダーを借りて、取りつけ。
マシンの各部を再点検して、ガソリンを給油し予選に臨む。スタート前チェックの時に周囲のチームを見てみる。
中にはタイヤウォーマーを持ち出して、準備をするチームや、1台のバイクに数名のメカニックが
取りついているチームもいる。ライダーとヘルパーの2人ぽっちで来た私達は、
少々不安になってしまった(笑)。
気合を入れてコースイン。自分では熱い走りをしたつもりだったが、
昨日の練習走行よりタイムが出ないのは何故?
グリッドは結局4番手スタート。なんとか最前列を確保できたので、結果オーライか。
今回のタイムスケジュールはかなりタイトで、予選が7:30から、ライダースミーティングが8:45。
決勝出走前点検が9:35。レーススタートが10:05。息つくまもなく時間に追われる。
天気の方も台風のせいか、どんより雲で、雨もちらほら…。
湿度が高く、汗だく。はたと気付けば、もうマシンにまたがり、シグナルブルーを待っている。
作戦らしい作戦も考えられず、とにかく青になったら発進だ。 スタートは予想外にうまくいき、
ホールショットを取って1コーナーを抜ける。うらのストレート終わりのヘアピンで、
チームてんとう虫の阪田さんに抜かれる。
レース前に「僕は44で歳だから、無理をしないよ」と言っていたのに、うそつき!
もう一度なんとか阪田さんをかわして、1位に返り咲き、そのまま逃げきりと思ったら、
ゼッケン10番の和田君が猛烈な勢いで追いかけてきた!もうだめかと思ったら、チェッカーフラッグ。
あと1ラップあったらヤバかったなぁ。 今回は、運も手伝ってなんとか優勝させてもらいました。
有難うございました。

総評
目を三角にして、熱いバトルを繰り広げるレースもいいけれど、ローコストで初心者からベテランまで
楽しめるこんなレースが、どんどん盛り上がるといいですね。 このクラスにエントリーしている人達は、
みんな気持ちの良い、いい人ばっかりで本当に楽しかったです。
次回も、あんまりいじめないでお手柔らかにね(^^)。  おわり